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Y-NOTE by KENTMIYAZAKI

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2019年 11月 08日

ネジってどれくらいの力に耐えられるのかな?

長さ65mmのコースレッドを木材に打った時の引き抜き耐力ってどのくらいあるのか気になって調べようとしたら、
北海道立の林産試験場の報告があって計算したら、SPF材で70.39kgになったんだけどあってるのかな?
この結果から1cmあたり10kg乱暴に記憶しておいてもいいのかな。
誰かご興味ある方、付き合って一緒に計算してくれません?(笑)
SPF又はスギ(木材基準比重0.32)に
コースレッド(径4.2mm長さ65mm)を
通常仕様で 長期間(50年)使う目的で
単純に打ち込んだ場合
Pa(引き抜き耐力)=1/3×38.1×0.32^1.5×4.2mm×65mm×長期1.1×通常使用1.0




# by kent_yano | 2019-11-08 09:32
2019年 09月 10日

台風・強風!?その時僕達は・・・。米軍基地の警報基準と行動目安を参考にしています。

(この記事は2012年10月の記事です)

昨日の爆弾低気圧は予想外でした。
現場も風対策に大あらわでした。
台風やこんな時スタッフの安全を確保するのも社長の勤め。
当社では、米軍の気象センターが出してる基準を参考に自宅待機や片付けなど指示しています。
こういうの見ると、流石労働基準が世界一厳しい国ならではだなあと思います。
自宅や学校、などにも応用きくと思うのでご参考にされてください。

ちなみに1ノット = 0.514m/秒 なので
50ノット = 秒速 25メートル
34ノット = 秒速 17メートル   です

コチラにも詳しく書かれています
本朝展@国立情報科学研究所のQ&A

★Tropical Cyclone Conditions of Readiness(TCCOR)
次ぎに「TC-」ですが、これは台風の時に出される警報で、「Tropical Cyclone Conditions of Readiness(TCCOR)」と言われる警報です。意味は次の通りです。

TC-4
72時間以内に50ノット以上=25m/sの風を持つ台風が来る可能性があり、食糧や水を用意しましょう。

TC-3
48時間以内に50ノット以上=25m/sの風を持つ台風が来る可能性がありますので、庭に出している物をかたづけてましょう。

TC-2
24時間以内に50ノット以上=25m/sの風を持つ台風が来る可能性がありますので、外にある、風で飛ぶ可能性の有る物は、屋内に入れてください。

TC-1
12時間以内に50ノット以上=25m/sの風を持つ台風が来ます。学校は閉鎖されます。水、食糧、電池等をチェックしてください。

TC-1C (Caution)
34~49ノット以上=17m/s~24m/sの風が吹いています。12時間以内に50ノット以上=25m/sの風が吹く可能性が有ります。
 緊急の軍作業以外は外での作業を中止して下さい。また、通常勤務の人は帰宅して下さい。

TC-1E (Emergency)
50ノット以上=25m/sの強風が吹いています。停電の可能性もあります。屋外活動は禁止されます。ラジオやテレビで台風情報に注意して下さい。

TC-1R (Recovery)
暴風域は過ぎ去りましたが、まだ34~49ノット=17m/s~24m/sの風は吹いています。修理チームを除いて、屋外には出ないでください。

TC-SW (Storm Watch)
台風は過ぎましたが、台風がもたらした損害が残っている可能性があります。注意して通常活動を再開して下さい。

All CLEAR
台風は通過しましたが、嵐の被害に注意して下さい。学校は再開されます。


# by kent_yano | 2019-09-10 09:43
2019年 07月 14日

フランク・L・ライト の 帝国ホテル から エントランス の 作り方を学ぶ

[軒の高さ]ずっと行きたかった場所にやっと行く機会が持てた。これで国内にあるフランク・ロイド・ ライトの建築で見学できる三つ全てを制覇したことになる。3つのライトの建築を訪れて誰もが気になるのは、明らかに高さの低いエントランス=入り口だ。これはライトの意図するところでおおよそ2.1mの低く暗いエントランスを抜けてから、柔らかな自然光に包まれるホールまたはリビングに足を踏み入れるのだ。ライトの初期の設計はプレーリースタイルと呼ばれ、低く深く水平線の強調された軒と大地に溶け込むようなエレベーションが特徴だ。ところが、数年前に京都の町屋から近江八幡の街並みを視察した時驚いた。江戸時代から続く古い日本家屋の軒の高さのほとんどが2.1mなのだ。ボクが実際の設計で、エントランスや軒の高さを2.1mにして平気な顔してるのは、この二つの経験からだ。2.1mは日本の七尺。実は軒の高さを七尺とするのは古くから日本にある設計手法であって、今も公式に国賓を迎える京都の迎賓館の軒の基本高さもそうである。この七尺という高さが 「外から見て一番美しく感じ。」中から見ても「屋根が目線に入って安心感を得られるのだ。」とは近江八幡で知ったこと。古くから洋の東西を問わず建築物の高さや過剰な装飾の多くが宗教上や権力の威厳を表す為に施されている事が多いことは事実。しかし、産業革命の中で育ち国籍にとらわれたくないインターナショナリズム絶頂期のアメリカ人、フランク・ロイド・ ライトは、人が共通に持つ、優しさと安心を直感的に外観で与えながら、内部に一歩踏み入れた瞬間、自然に対する畏敬の念や哲学を汲み取らせることで「萎縮」ではなく尊敬に値するだろう建築主個人の内面性に気付かせる建築を目指したのだろうと僕は感じる。「何冊の建築の本を読むより帝国ホテルのロビーに座っている方がはるかに勉強になるだろう。」と言った建築家がいたけれど、ライトの功績を巡ることはまさにその言葉通りの体験なのである。

# by kent_yano | 2019-07-14 09:39 | 住宅建築家「Y」のノート
2019年 04月 30日

命を預かる設計者の仕事を考える Y-Note

【設計者の仕事

設計者の仕事は先ず

『建物の安全を確保すること』
これにつきます。

なんで改めて、こんな当たり前の事、書かなきゃいけないんでしょう。

何故だと思います!?
よ―ーく聞いて下さいね。家建てた人は見ない方がイイかもです。

皆さん「確認申請」って聞かれた事あるかと思います。
家とか建物は、例え自分の土地にでも基本勝手に建てちゃいけないんです。
先ずは役所に行ってこんな建物作りたいんですがいいでしょうか?と相談するのが義務なのです。
その時に「10m2以下の小っちゃい倉庫ですね。建蔽率もまだ余裕があるし、境界からも離れてるし、これならいいんじゃないんですか。」と言われればそのまま自分で勝手に作っていいけど、そうじゃなければ 「確認申請を出してください。 」となるのです。

で、この確認申請とは何を見てるかと言うと、「都市計画を守っているか?インフラ整備を怠っていないか?




自分の家を建てる時役所などにでこの家を建てていいでしょうか?一般木造住宅は役所の確認申請で、構造のチェックはしないんです!!
市役所とかでハンコ押してもらって「はい建てていいですよ。」
と許可もらってもその住宅が安全な建物であるかなんて見てないんですよ。(@@)
知ってました?これって怖くないですか?

じゃあ、木造住宅の耐震性のチェックは誰がするのか?補償はあるのか?
建築基準法で義務とされているのは唯一、『設計士 』が個人の技量でやっているだけなんです。
「僕はデザインだけ、構造は構造屋さんかプレカット工場にまかせてマース(^^)v」
なんて言うのがいますが言語道断なのです!!







私達が手掛ける多くの建物が2X4でつくられる理由は
『構造の安定』に関して使用材料から木材強度・施工方法など細かく明文化されているからです。

このルールは 【法律】として、
昭和49年から オープン化され、
一度も改正されることなく全国どこでも メーカーも 私達がつくる2X4住宅も
同じ耐震性能 を担保しているのです。

2X4住宅が過去のあらゆる震災で壊れなかった理由は
このルールに則ってプランされ適切に施工されてきたからといえます。

現在国内の、ミサワ や ダイワ など メーカーの木質住宅の設計原則も 
「木質パネル工法」 としてこの法律に準拠する形をとりいれています。
また最近の 一般木造住宅 の 
基準法改正、長期優良住宅の仕様規定、性能表示制度上の構造規定も
このルールをお手本にしたであろう項目がたくさん出てきます。

建築基準法 告示 第1540号 と言われるこのルールは、
一般木造住宅 の 耐震性を高めるために アメリカの2X4工法を研究していたものが、
昭和49年 2X4工法 日本導入の際 そのままルールとして適用された とも言われていますので、
このルールに従った一般木造住宅が強度的に優れるのは当然なのですが、

2X4の場合は この厳格な法律の中の『基本的な8つのルール』を外れる場合
構造計算等によって 安全を確かめるのが設計者の義務となっています。
昔から、また今でも一部の雑誌では一般木造「設計が自由だ」と言われますが
元来の意味を履き違えている戸しかいえません。
設計士の免許は 一級も二級も資格を持つものだけが 業務を託されることが許される
大変、排他的な資格です。

デザインを優先するのも設計者判断ですし、それに伴う部材のコストアップや構造計算など、
あらゆる面で経済的でない建物に挑戦するのも設計者判断、
ルールを決め同じ建物ばかり作るのも設計者判断です。

私は 常に最新の情報を入手し ルールの本質を解釈し 、
設計者判断によって 構造の安全を担保する事を第一義にデザインを考えたいとおもっています。

時には  
構造の安全のためにデザインを犠牲にすることもやむを得ず、
依頼者の要望とは違う アプローチで解決を ご提案するのも
命を守ることを託された
設計者の仕事であると信じます。

家族を守る 構造の安定を手に入れてこそ、

環境・省エネルギー・デザインと次の事が考えられるのだろうと思うのです。


# by kent_yano | 2019-04-30 11:17 | 住宅建築家「Y」のノート
2018年 11月 25日

地震に自信あります?


設計者に問いたい。
「自分が設計した建物が熊本地震でも壊れない自信がありますか?」

皆、不安なことだろうと思う。特に木造のベテランほど不安な筈。
何故なら、木造の耐震基準は1950年から義務化され、1971年(昭和46年)・1981年(昭和56年)・2000年(平成12年)と、
地震があるたびに構造基準の見直しがされてきたからだ

それまで正しいとされてきたことが、宮城沖地震で否定され、修正し安全だと思った建物が阪神淡路大震災で被害を受け、また修正され、
東日本大震災、熊本地震と続き被害が発生し、その度に専門家が出てきて「想定外の地震でした」という。
本当に想定外だったのか?

2X4は1940年代のアメリカで産官学一体となって「木造住宅の地震耐力」を科学し確立された。
日本では1971年(昭和46年)当時国交省の戸谷英世氏らが日本人誰もが強い木造住宅に住めるように、
アメリカの技術を研究していた工法を一般に使えるようオープン化したのが始まり。

以来この工法の基本的な構造規定(告示1540号)は変わっていない。
何故なら、この約半世紀の間に起きた大きな地震のなか、被災地に建つ
2X4住宅の97%の家が実質的な被害無くその後もその住宅で生活を続けられているという事実が証明しているからだ。
(4分後くらい)

この結果は 2X4住宅が優位で 在来住宅が不利だ という話ではない。
自重が軽く加工しやすい木造建築の耐震性は面構造(モノコック構造)で捕らえる方が有利ということの証明である。
そして、その方法も1950年(昭和46年)から確立していたということが重要なのだ。
あまり知られていないが、阪神震災以降、特に姉歯構造事件以降、一般木造住宅の構造チェックの最後の砦『壁量計算書』でさえ確認申請時返却されるようになった。
理由はどうも、見れば責任取らされるからというのだが、公的機関のお墨付きが霧散することは、消費者の気持ちとは逆行する。
元から木造の二階建て(小規模建築)は4号特例により法律上構造責任を設計者個人に任せているので、それが厳密化されただけなのであるが、
木造の3階建てか面積が150坪以上あるか、性能評価など特別な依頼がなければ構造に関して公的な審査義務はない。
その上期待を裏切るようだが、大学で学んだ設計者だ、一級建築士であろうが木造建築の勉強はしていない。(機会が少ない・教える人も少ない)
昔の人は大黒柱をなぜ太くしたのか?なぜ耐力壁は700mm以上が有効とされるのか?なぜ台風性能の面積を地盤から1.35m以上で算出するのか?耐震基準を満たす根拠は何か?台風性能の根拠は何か?自分で調べなければ知りえないまま、設計してる人が多い。

実際の現場では構造はプレカット屋さんにまかせっきりで、大工さんもタッチしないまま建て方始まって棟が上がることも少なくない。
極端だが、不動産屋さんの営業マンが書いた間取りのまま、家が建ってしまう時代なのだ。

昭和46年の工法オープン化当時、2X4工法は輸入工法として扱われ、国内産業保護の観点から木材の仕様規定と共に、
施工規定も細かく明文化された。
使用する木材も、節の数や年輪などをチェックし、木材自体の樹種強度をJIS認定材料しか使えず、20年後の木材の沈みやそりまで考慮した仕様規定をつくり、
釘一本の打ち込み間隔・方向による強度軽減率まで規定し、法律として遵守を義務付けられている。
当時はオーバースペックではないか?とか、厳しすぎる!といわれた2X4構造規定が逆に品質を担保し、施工精度を厳格にし、耐震性能の余力を持って、
その後の多くの震災に耐え抜いたと言える。

読んでくれた方にわかってもらいたいのは、
基準法を守っていれば安全という保証したものではなく
「せめて、これくらいは守ってくださいね。」というのが最低限のルールだということです。
近年、メーカーを含め木造住宅が、2X4工法化していることは強く感じる。
戸谷さんも仰るとおり「この告示は強い木造住宅をつくるために研究していたもの」なのだから、
我々設計者は2X4工法のモノコック構造の考え方を今一度見つめ直し、
現状の一般在来軸組み工法の弱点を比較研究し安全な木構造の構築を図るべきだと思う。
地盤の問題や建築地の用件など絶対のない世界であるが、木造建築物の設計者として大きな自信をもって、
地震による木造住宅倒壊の危険性をゼロに近づける設計ができると信じる。


最初の質問にもどると、僕の答えは
「イエス」です。

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# by kent_yano | 2018-11-25 10:43 | 住宅建築家「Y」のノート