2010年 08月 28日
最近のヨーロッパ経済で『環境つかれ』という言葉が流行ってると聞く。 もっともだと思う。 多くの人がメタボリックですと言われてダイエットを意識しても実現できない。 自分の身体ですらそんなんなのに、地球の環境を考えて生活を改め続けるなんて、、、。 やっぱ難しい。 私の理想は あの!この?我妻でさえ普通に生活しながら環境に貢献できるような家を造ることである。 全国の平均的な一般家庭のエネルギーの総消費量の内訳は 約26%が冷暖房費。 約34%が給湯。 残り40%が家電品 である。 寒い地域に行くと冷暖房費が半分以上を占めるとも聞くし、 住宅建築家 として、個人的な活動として環境に貢献できる第一歩こそ、住宅の温熱環境の改善だと信じる。 たとえば、遮熱・断熱・採光・通風・気密という相反する要素を一つづつ解決する事で一般木造住宅に比べ冷暖房費を半分にする事が出来る。 (清水町のY-baseは熱還流率の計算上、 52坪の家全体を14畳用程度のクーラーで賄え、 18畳用程度の暖房器具で快適に過ごす事が出来る。 この計算式には庇等で直射日光の影響はないものとされている為、 冬季の日中の日差しによる蓄熱効果を考えるとより高い効果があるものと考えられる) さらにヒートポンプ式等 高効率冷暖房装置の採用で消費エネルギーは3分の一に抑えられ、 冷暖房の消費エネルギーの85%を削減する事も不可能ではない。 加えて 給湯に太陽熱温水器を採用すれば給湯での消費エネルギーは約2分の一にできるし、 照明をLEDライトや蛍光灯を住宅全体に採用し、冷蔵庫を2004年以降のものに買いかえれば 消費量は3分の一。 これだけで、一般的な住宅のエネルギー消費量を約44%削減する事が出来る。 差し迫った政府の目標は排出量25%の削減なので 十分すぎるほど達成してしまう。 加えて、クーラーの設定温度を1℃上げて、扇風機を併用する、冬は一枚羽織る、 待機電力や高効率家電を購入する。 など、各家庭の事情はあるが 少しの習慣の変更で7%位は削減できるだろう。 これなら わが家族でも環境つかれは起こるまい。 また、50%程度の削減では満足できないという人は、 より断熱性能を高め、室内で発生するエネルギーを暖房の熱元とした無暖房住宅の実現や 太陽光や風力によって消費量分 発電するという方法もある。 これなら、企業と一般住宅のCo2排出取引の対象にもなる。 計算上のプラスエネルギーハウスを実現も可能だ。 行きつくところ、自立循環型住宅というのが理想である。 一度手に入れた快適を手放してまで地球環境に貢献するのは難しい。 意識せずに行う環境行動でなければ 日本全体でCo2排出量25%削減なんておぼつかないだろう・・・。
by kent_yano
| 2010-08-28 10:51
| 住宅建築家「Y」のノート
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