2011年 08月 18日
設計者の仕事は先ず 【建物の安全を確保すること】 につきます。 私達が手掛ける多くの建物が2X4でつくられる理由は 2X4工法には 明確な 『構造の安定に感するルール』 があるからといえます。 その上、このルールは 【法律】として、 昭和49年から オープン化され、 全国どこでも メーカーも 私達がつくる2X4住宅も 同じ耐震性能 を担保しているのです。 2X4住宅が過去のあらゆる震災で壊れなかった理由は このルールに則ってプランされ適切に施工されてきたからといえます。 現在国内の、ミサワ や ダイワ など メーカーの木質住宅の設計原則も 「木質パネル工法」 としてこの法律に準拠する形をとりいれています。 また最近の 一般木造住宅 の 基準法改正、長期優良住宅の仕様規定、性能表示制度上の構造規定も このルールをお手本にしたであろう項目がたくさん出てきます。 建築基準法 告示 第1540号 と言われるこのルールは、 一般木造住宅 の 耐震性を高めるために アメリカの2X4工法を研究していたものが、 昭和49年 2X4工法 日本導入の際 そのままルールとして適用された とも言われていますので、 このルールに従った一般木造住宅が強度的に優れるのは当然なのですが、 2X4の場合は この厳格な法律の中の『基本的な8つのルール』を外れる場合 構造計算等によって 安全を確かめるのが設計者の義務となっています。 一般木造では義務ではないので 「設計が自由だ」と言われましたが それは元来の意味を履き違えているようです。 設計者の免許は 資格を持つものだけが 業務を許される 大変、排他的な資格です。 デザインを優先するあまり、部材のコストアップや構造計算など、 あらゆる面で経済的でない建物を敢えて挑戦するのも設計者判断ですし、 ルールを四角四面に捉え同じような建物ばかり作るのも設計者判断です。 私達は 常に最新の情報を入手し ルールの本質を解釈し 、 設計者判断によって 構造の安全を担保する事を第一義にデザインを考えています。 時には 構造の安全のためにデザインを犠牲にすることもやむを得ず、 依頼者の要望とは違う アプローチで解決を ご提案するのも 設計者の責任ある仕事であると信じます。 家族を守る 構造の安定を手に入れてこそ、 環境・省エネルギー・デザインと次の事が考えられるのだろうと思うのです。 構造ルールの入門編はコチラ
by kent_yano
| 2011-08-18 09:30
| 住宅建築家「Y」のノート
|
アバウト
カレンダー
カテゴリ
以前の記事
2019年 11月 2019年 09月 2019年 07月 2019年 04月 2018年 11月 2017年 11月 2016年 09月 2015年 12月 2015年 11月 2013年 10月 2012年 12月 2011年 11月 2011年 10月 2011年 09月 2011年 08月 2011年 07月 2011年 06月 2011年 05月 2011年 04月 2011年 02月 2011年 01月 2010年 12月 2010年 11月 2010年 10月 2010年 09月 2010年 08月 2010年 07月 2010年 06月 2010年 05月 2010年 04月 2010年 03月 2010年 02月 2010年 01月 2009年 12月 2009年 11月 2009年 10月 2009年 08月 2009年 07月 2009年 06月 2009年 05月 2009年 04月 2009年 03月 2009年 02月 2009年 01月 2008年 12月 2008年 11月 2008年 10月 2008年 09月 2008年 08月 2008年 07月 2008年 01月 2007年 12月 2007年 11月 2007年 09月 2007年 06月 2007年 03月 2007年 02月 2007年 01月 2006年 10月 2006年 09月 2006年 07月 2006年 05月 2006年 03月 2006年 02月 検索
タグ
その他のジャンル
ファン
記事ランキング
ブログジャンル
画像一覧
|
ファン申請 |
||