Y-NOTE by KENTMIYAZAKI

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2007年 09月 27日

住宅建築が及ぼす環境破壊を企業利益を外して考える

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先日、2×4住宅の環境性能についてアシーナ インスティチュートの所長が来日。東京のカナダ大使館で公演すると聞き早速行って来ました。
 
常日頃">、「我慢しないで-6%」を合言葉に なるべく化石燃料を使わないように 温熱環境にも優れた家をつくっているつもり。
でも実際、家をつくるまでには 現地で木材を伐採するし、輸送でガソリン使うし、現場でゴミ出すしetc etc、、、とにかく環境にいいことはあまりなさそう。今更、動物と同じような生活はできない。ならばせめて僕たちの行為が「造るまで」と「造ってから」を比較して環境にどう影響するのか?を利益を求めない研究機関で公平に数値で検証してみようってのが、アシーナインスティチュートという研究所。(カナダ・アメリカではあらゆる産業において調査され、結果を公表していますhttp://www.athenasmi.ca/)

以下はそのレポート

建築においては《材料の搾取》から《製造》《建築》《維持管理=居住》《解体》《リサイクル》までのサイクルを30年間と場合によっては60年間で調査している。コレをLCA=ライフサイクルアセスメント日本ではライフサイクルコストといいます。
「比較期間が30年サイクルでは短すぎるというご指摘は、住宅の耐用年数から考えると最もですが、ココでは一般的なローンの返済期間を最小単位として精査しました、実際私の住んでいる家は1840年製ですしね(笑)」って日本では法定耐用年数が22年です。お恥ずかしい とほほ

バンクーバーという寒い地域で暖房費など生活上のエネルギー消費、伐採後の植林なども考慮してあります。

木造住宅で比較すると 断熱性能と気密性能が 大変優れた家(R2000仕様)と そうでない家(一般2×4)とでは  建設時のエネルギー消費量は16%高いが
 30年間のサイクルでみると全体で68%もエネルギー消費が抑えられる。

 (断熱性能は永続的なので、30年以降も消費を抑え続けることを忘れてはならない)
 気密性能の無い日本の一般木造住宅はエネルギーロスが大きすぎるため比較できないが、ここで比較した一般的な2×4住宅と比較したとしたら68%程度の数値ではないだろう。いつも言っている、ふたの無い魔法瓶では保温できないということを改めて立証してくれた。

木造の壁と鉄筋コンクリートの壁とを《地球温暖化係数》(製造時のCo2などの発生量係数)で比較するとコンクリート壁は木造の530%(5.3倍)地球環境に悪影響を与える
60年間のエネルギー消費量を工法別に見ると「木造」に比べて
「鉄骨」は1.23倍
「鉄筋コンクリート(型枠断熱有)」では1.5倍 エネルギーを消費する


途中を乱暴に省略しましたが、以上のような結果になってました。

驚くのは、カナダでもアメリカでもこのような調査結果を公表して、
環境に配慮した優秀な建築をする企業や設計者を表彰し社会的な地位を与えるプログラムがあるところ。

日本は京都議定書以来、国を挙げて温暖化対策の真っ最中のはずなのにいまだ、木造の法定耐用年数を22年と定め、不動産屋さんから建物の価値は無いですねなんて言われた挙句 スクラップアンドビルドを繰り返している。
この調査結果を見れば たった22年では 地球にとっては まだまだ元が取れていないことは一目瞭然。環境問題から考えても 「次世代に残す住宅をつくる」ことは 必要だと思いました。

さて、今まで当社で お造り頂いた60数家族の皆様。
夏涼しくて冬温かい、耐久性の高い住宅を次世代にも残せるデザインで、《ご家族の為》につくった訳ですが、
結果的に 皆様はお家に住んでいるだけで、地球温暖化に貢献くださっている貴重な日本人となった訳です!
どうぞ、大手を振って世界中の方々と環境問題をお語り下さいませo(^^)o
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by kent_yano | 2007-09-27 14:46 | 住宅建築家「Y」のノート