Y-NOTE by KENTMIYAZAKI

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2006年 05月 26日

ナゼ、高気密・高断熱住宅に したいのでしょう?

私達、住宅建築家は なぜ住宅を 高気密化・高断熱化したがるのでしょう?

快適に住むため?実はもっと大きな地球規模のお話しなんです。(大袈裟?イエイエホントです)

住む人の快適な室内温熱環境を左右する条件は
《気温》《湿度》《熱放射》《気流》《代謝量》《着衣量》 の6つです。
その内の一つ《熱放射》は 建築技術で直接コントロールすることが可能です。


《熱放射》は「室内の温度が屋外に逃げる(奪われる)」または「屋外の熱が室内に進入する(伝わる))事ですので、断熱材を入れるなどして《断熱性能》を高めると 室内の温熱環境を一定に保つことができます。
《断熱性能》が良くなれば 効率よく暖房・冷房をすることができますので、これは言い換えれば
室内の《気温》をコントロールすることにつながります。
この時一緒に《気密性能》を高めれば より効果的ですし、また屋外からの湿気の流入を防ぎ エアコンなどで適切に《湿度》コントロールすることを可能にします。

《気流》は、空気の流れです。風は体感温度と関係します。具体的には毎秒1.7mの風が吹くと体感温度は1℃下がります。
《気密性能》が確保された 安定した室内なら窓を開ける・閉める、ファンを回すなど計画的に《気流》を管理することも可能です。

このような《断熱》と《気密》の関係は調度 「魔法瓶」と「ふた」の関係と同じです。 魔法瓶に熱いお湯を入れても 蓋=(密閉する)をしなければすぐ冷えてしまいます。同時に行わなければ十分な効果を発揮できないのです。《断熱性能》と《気密性能》を適切に施工できれば《熱放射》をおさえ《気温》と《湿度》《気流》までもコントロールすることにつながり、室内温熱環境条件の4つを物理的にクリアーすることになるのです。

物理的な4つが適切にクリアーできると 過剰な暖房も過剰な冷房も必要としない、家中がいつでもどこでも快適温度に保たれていて 家 全体が暑さ寒さを感じない=外気温度に左右されない家となります。当然 夏は 家の中のほうが涼しいので冷房の使用が少なくなり、冬も家の中のほうが暖かいので暖房の使用も少ない、だから光熱費も下がり家計も大助かりとなります。
もし、日本中の新築住宅 全てが次世代型省エネルギー性能を確保できたら 日本全体の住宅からのCO2排出量は3分の2に削減できるでしょう。これは太陽熱ソーラーパネルを設置するよりもはるかに社会貢献度が高いお話です。なぜなら、断熱材を作ることは大変容易で大きな工場も大きな設備も電力も必要とせず、その上断熱材は沈黙の建材といわれ、一度適切に施工されると、劣化せずにメンテナンスフリーで半永久的に光熱費削減に貢献し続けるからです。つまり 住宅の耐用年数だけ CO2の発生を 黙って削減し続けるエラーい奴なのです。

人間のわがままで起きた地球温暖化《問題》を 人間の快適に、節約して住みたいとするわがままを押し通すことで今度は逆に地球温暖化《対策》にかえるという文字通り魔法のようなお話なのです。
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# by kent_yano | 2006-05-26 13:49 | 住宅建築家「Y」のノート
2006年 03月 04日

上棟日が怖いのは僕だけですか?

工事が始まると毎回感じることがあります。こんなことを僕が言ってはいけないのでしょうが、上棟を迎えるまでいつも不安です。
常日頃「次世代に残す住宅を造る」を標榜しているだけに、何十年も存在するデザインができたか?とか計画ミスは無いか?検討し忘れているものは無いか?などなど。それを拭い去る為に長い時間繰り返し検討してきたはずなのに、いざとなるとやっぱり僕の中の「ザビエル矢野ちゃん」が問いかけてきます。
街にいると自然の中で暮らしていることを忘れてしまいます。でも家づくりは間違いなく自然界になかった人間のエゴを形にしていく作業です。自分の設計した机上の家が現実となる期待と功罪、このたとえようの無い不安感だけは初めて担当した13年前の一棟目の時感じたのと変わりません
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# by kent_yano | 2006-03-04 13:47 | 住宅建築家「Y」のノート
2006年 02月 14日

外柵とアプローチ

駆け出しのころ、老齢なる師にやさしくさとされた言葉をいつも思い出します。

「ヤノ君、家だけ造っちゃだめだよ、必ず庭もプランしてあげなさい。
だって、その二つがそろわなきゃ《家庭》にならないだろう?」
いい言葉でしょ。
以来 平面プランを造るときには車を降りてからどう玄関に入るかや、リビングからの眺めなど 必ず心がけています。

写真はあさひが丘のK邸のアプローチです。カラーリング・素材共に 家と良くマッチしたアプローチだと思いますf0189527_1343354.jpg!!
数年後訪れると 木々の成長と共に家が熟成していくのが、うれしくなりますね。
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# by kent_yano | 2006-02-14 13:39 | 住宅建築家「Y」のノート
2006年 02月 13日

住宅のデザインVol、1

先日の内覧会 たくさんの方に来ていただきホント感謝感激でした。
中に「ケントさんって、こんなアメリカンデザインもできるんですね」
と言われました。
「ええ、アメリカ住んでましたから、、、。」といいそうになりましたが笑ってました。そう言えば 最近は アレンジしたのが多かったからなー、と正統派輸入住宅の、ダイニングで一息ついたしだいです。
でも、今回のM邸はオリジナルデザインのセオリーから言えば ちょっと外れます。ジョージアンスタイルにヴィクトリアンファームハウスのポーチを作ったら、外壁は横板張り(ヨロイ貼り)が王道です。でもここは、スタッコ調(塗り壁)です。おそらく去年南カリフォルニアで見ていなかったら怖くてできなかったでしょう。一歩間違えれば取り返しのつかないダサダサになっちゃいますからね。ところが!多くの現代南カリフォルニアのリモデリングケースを見ると自由なスタイルでアレンジされてんです。2枚目の写真がサンディエゴいったときの写真です。外観からするとスパニッシュコロニアルですからオレンジの素焼き瓦するところを緑の瓦で北ヨーロッパ入れちゃってるんです。無国籍だけど全然かっこいいでしょ!?ちらりと見えた家の中の調度品も超上品でした。只、これも基本のオリジナルデザインをちゃんと知っているからアレンジできるんですよね。
じゃあ、アメリカンデザインてどんなの?てことです。多くの方が想い描くアメリカっぽい家は俗に言う「アーリーアメリカン調」といわれる、アーリーイングリッシュコロニアルスタイル(初期英国植民地住宅様式)のことだと思います。(今回のM邸や赤毛のアンの家など)確かにこれが原型とされていますがご存知のとおりアメリカは移民の国です。そこで生まれた植民地の数だけアメリカンデザインが生まれたわけです。オランダ人植民地ではダッチコロニアルスタイル、スペイン人の植民地ではスパニッシュコロニアル。次回から折に触れ其々解説しますね。f0189527_1338174.jpgf0189527_13383457.jpg
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# by kent_yano | 2006-02-13 13:35 | 住宅建築家「Y」のノート